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平成29年5月19日 法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」第6講

法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」第6講「沖縄女性史概説:口承(声)の文化から書承(文字)の文化へ」(講師:勝方=稲福恵子氏)を受講しました。

沖縄では伊波普猷以来の女性史の積み重ねがあり、『沖縄県史 各論編8 女性史』として県史でも女性史が編纂され刊行されています。講師の勝方=稲福氏も『沖縄県史 各論編8 女性史』の編纂者の一人であり、『沖縄県史 各論編8 女性史』における勝方=稲福氏の執筆内容を中心に講義が行われました。

沖縄では前近代まで女性は文字の読み書きについて教育されず、口承により全て伝承されてきました。明治以降の日本国家への編入後、近代教育により女性も読み書きができるようになり、書承により女性が自己と社会を表現する取り組みがされ始めました。

しかし、こうした近代教育は一方で沖縄の女性の地位の低下をもたらしました。つまり、日本的近代への同化=「良妻賢母」的教育により、沖縄の女性がその個性や強さを失っていったことも事実です。

そうした中で宮城文、古波鮫弘子、久志芙沙子など、近代にからめとられない強さをもった女性文学者たちも生まれたことなどを学びました。