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平成29年7月14日 法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」第14講

法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」第14講「沖縄の街と建築」(講師:福村俊治氏)を聴講しました。

戦前の沖縄には、首里王府の歴史的建造物や文化遺産、あるいは赤瓦に象徴される自然と一体となった美しい伝統的な街並みが残っていましたが、沖縄戦と米軍による占領統治により破壊され、さらに戦後復興により変化していきました。

在沖米軍基地は沖縄の高台で地盤の安定した平地に立地しており、米軍の占領によって沖縄の人々はそれ以外の地に市街地を造らざるをえませんでした。下の画像は沖縄県が公開する沖縄県沖縄市に立地する在沖米海・空軍基地キャンプ・シールズの空撮写真ですが(http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/1214.html)、基地内には豊かな緑と地形に沿ったゆったりとした住宅・施設があり、基地の外は住宅や商業施設が密集していることは一目見ても明らかです。基地の集中は沖縄の街づくりの阻害要因となっています。

同時に、沖縄では、復興と高度経済成長によりコンクリート造りの画一的な建築が大量に出現しました。こうしたことは沖縄に限ったことではないですが、諸外国と比べ日本の街並みの無個性さが象徴的にあらわれています。

講師は長く設計業に携わり、沖縄の公共施設の設計などにも関わっている立場から、沖縄の伝統的な建築思想を生かした家づくり・街づくりを提唱されており、拝聴しました。

なお、2017年度法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」前期は今回で閉講となり、後期は9月後半より開講となります。