未分類

平成29年10月19日 平敷兼七写真展「沖縄、愛しき人よ、時よ」(東京工芸大学写大ギャラリー)

 平敷兼七写真展「沖縄、愛しき人よ、時よ」(東京工芸大写大ギャラリー)を鑑賞しました。

 写真家・平敷兼七は、アメリカ統治下の沖縄に生まれ、沖縄の人や風景を撮影し続けました。近年、あらためて平敷の写真に世界的な注目と評価がなされています。

 写真展では平敷が撮影した写真集『山羊の肺』や沖縄出身学生寮「南灯寮」(東京都狛江市)を撮影したシリーズ「南灯寮」から数々の作品が展示され、平敷の見た沖縄現代史が写し出されていました。

 平敷の写真をよく眺めると、何気ない日常を送る沖縄の商店の棚先に「〇〇セント」と値段が記してある商品が並んでいるなど、はっと驚かされ、気づかされるものがあります。平敷は「井の中の蛙 一天を知る」と恩師に教わったそうですが、まさしく平敷の写真には沖縄を定点として「一天」を写し出しています。

 なお、東京工芸大は旧称を東京写真大学といい、平敷は67年に上京し写大工学部に入学しました。