日本とアジアの信頼醸成という「国防」-上昇を続ける防衛関連予算を問う

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 2016年度の防衛関連予算(SACO・米軍再編関連費含む)は、5兆541億円であった。2017年度(今年度)は5兆1251億円となっている。そして2018年度(来年度)の防衛関連予算の概算要求は5兆2551億円とされ、2012年の第2次安倍内閣発足以降、防衛関連予算は一貫して上昇を続けている。2019年10月に消費税の8%から10%への増税が予定されているが、増税分の税収は約5兆6千億円といわれており、ほぼ防衛関連予算と同額である。いかに防衛関連予算が巨額なものかわかるだろう。

朝日新聞2015年12月20日朝刊より

 もちろん花瑛塾は防衛の必要性を否定しない。また災害対応においても自衛隊は重要な存在である。しかし自衛隊は日本国憲法において「自衛のための必要最小限度の実力」である限りにおいて合憲とされているのであり、複数のイージス艦を保有した上でさらに巨額のイージス・アショアなど地上イージス導入は妥当なのであろうか。そして専守防衛を掲げながら、敵のレーダーを掻い潜り敵基地攻撃が可能な最新鋭ステルス戦闘機F-35Aや高高度無人偵察機グローバルホークの購入に問題はないのか。

 対英米開戦の年の1945年9月、御前会議を経て「帝国国策遂行要領」が定められたが、そこでは軍事と外交の並行が追求された。同時点で日本に開戦決意はなく、南方進出や日中戦争の泥沼化など緊張と瀬戸際を招いた責任は別の議論としても、すくなくともこの時点において軍事と外交の並行は日本の真意であった。北朝鮮の「脅威」を煽る安倍政権は軍事のみであり、防衛省は「焼け太り」かのごとく予算を獲得し、巨額のアメリカ製兵器購入にひた走っているが、その予算の一部をアジアとの外交・友好・交流に振り分けるだけでも、日本を取り巻く安全保障環境は長期的に変化するはずだ。例えば莫大な防衛関連予算の一部をアジアの学生の日本留学基金とし日本とアジアの信頼醸成を「国防」とすることもあり得る。

 花瑛塾は先の大戦に真剣に向き合うものとして、外交・友好の追及の重要性を訴え、防衛関連予算の見直しを求める。