未分類

平成30年1月27日 花瑛塾第12次沖縄派遣団(組踊鑑賞)

 花瑛塾第12次沖縄派遣団は27日、国立劇場おきなわにて上演された組踊「二童敵討」を鑑賞しました。

 組踊とは、王命によって王府の士族で踊奉行の玉城朝薫が創作し、1719年に尚敬王の冊封の際に初演された琉球古典音楽と古典舞踊、士族などの古式によった所作と台詞によって構成される歌舞劇であり、中国の皇帝の使者や冊封使を歓待するために上演された冠船芸能の一つです。

 朝薫による「二童敵討」は別名を「護佐丸敵討」とも称され、その他「執心錨入」「二童敵討」「銘苅子」「女物狂」「孝行の巻」の5つの作品とあわせ「朝蕪の五番」といわれています。「二童敵討」のあらすじは、1458年の護佐丸・阿麻和利の乱を題材とし、勝連按司・阿麻和利の奸計によって滅ぼされた中城按司・護佐丸の遺児・鶴松と亀千代が、天下を伺い野遊びに興じる阿麻和利に近づき仇を討つ内容です。

 組踊には「二童敵討」以外にも「万歳敵討」など仇討ちものが多く、儒教的倫理感を有する冊封使なども喜んだに違いありません。また、折口信夫は組踊はじめ琉球・沖縄の芸能を深く理解し、その保存や発展に尽力しました。

 覇者となった阿麻和利の豪快な見得、鶴松と亀千代の母との別れ、阿麻和利に酒をすすめ本懐を遂げる鶴松と亀千代など、「二童敵討」の数々の見どころを楽しく鑑賞することができました。