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政府による辺野古新基地建設のための民間桟橋を使用した違法な土砂搬出作業に抗議しました

 政府は3日、辺野古新基地建設に関する埋立工事の土砂投入のため、沖縄県への必要な許可・申請手続きを行うことなく、名護市安和の民間桟橋を使用した作業船への土砂の搬出作業を行いました。

 政府は当初、埋立工事用の土砂を沖縄・本部港(塩川地区)から搬出する予定であり、それは法令に基づいた工事計画ともなっていましたが、本部港が台風により損傷し使用が困難になったため、これまで土砂投入の見込みが立っていませんでした。そこで政府は昨日、本部港から数キロ離れた琉球セメントが所有する桟橋から土砂の搬出を行いました。

民間桟橋での土砂搬出作業(中日新聞2018.2.4)

 これについて沖縄県は、必要な手続きが取られていないとして作業の停止を求め、昨日午後には作業が停止しましたが、政府は依然として今月14日に辺野古沖に土砂を投入する考えを変更していません。こうした政府の強硬姿勢の背景には、とにかく土砂投入を行い、「埋め立て」という既成事実を無理やりに創出し、来年2月に予定されている県民投票の前に「諦めムード」を醸成する考えがあるといえます。

 実際には、辺野古新基地の護岸工事は辺野古沖側しか完成しておらず、それすらもいま以上にかさ上げ工事を行う必要があり、充分なものではありません。また大浦湾側の護岸工事はほぼ手つかずであり、工事は全体としてほとんど進んでいないともいえますが、ごく一部でも海が埋め立てられれば、確かに「もう手遅れかも」というような雰囲気が生まれてくることでしょう。また土砂投入が辺野古沖・大浦湾の貴重な自然に多大なダメージを与えることは間違いありません。

 政府はこれまで辺野古新基地建設に関して、工事手続きにおいて沖縄県の許可を得ることがないよう、ひたすら法令解釈を捻じ曲げ、あるいは無視し、違法工事を繰り返してきました。今回の民間桟橋を利用した土砂搬出もその一つといえます。

 花瑛塾行動隊は4日、政府の違法工事に抗議し、土砂搬出・土砂投入を絶対に阻止するため、総理官邸周辺にて抗議行動を行いました。警察官の法的根拠が不明瞭な制止により、反原発運動など市民の抗議の場となっている総理官邸正面の交差点には近づけなかったため、内閣府下交差点において総理官邸に向けて抗議行動を行いました。

総理官邸(前方)での抗議行動

 どのような事態となっても「諦めムード」になってしまえば政府の思うつぼといえます。「不屈」の精神の下、情勢が急展開するなかで少数での行動となりますが、明日も引き続き抗議行動を行う予定です。