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令和2年2月20日、21日 花瑛塾第23次沖縄派遣団④(陸自石垣駐屯地問題、石垣島沖縄戦関連史跡見学)

 花瑛塾第23次沖縄派遣団は20日および21日、石垣島の平得大俣地区で進められている陸上自衛隊石垣駐屯地の建設状況を確認しました。

木を山積みした工事車両

 石垣島への自衛隊誘致や駐屯地建設については、その是非について住民投票を求める署名が法定数を大きく超え有権者の約4割に達する約1万5千筆集まりましたが、石垣市議会は住民投票の実施を否決しました。これについては住民側が訴訟をおこすに至っています。

 また、駐屯地の区域には市有地が含まれていますが、石垣市は住民の反対の声があがるなかで、市有地を沖縄防衛局に売却・貸付する方針を一方的に決め、検討委員会での検討が進んでいます。その際、検討の議事録が残されていないなど、手続き上の問題も指摘されています。

セメントを搬入する工事車両

 陸自駐屯地建設は環境面でも問題が指摘されています。付近には国指定の天然記念物であるカンムリワシなど希少生物の生息地となっており、工事による影響が考えられます。しかし、沖縄防衛局は環境アセスを脱法的な措置で逃れ建設工事を着工しました。

 2日間にわたって建設工事の状況を確認しましたた、セメントの袋や砂利を積んだ工事車両が工事現場に引っ切り無しに入ったり、伐採したと思われる木を山積みしたトラックが出て行く様子には心が痛みました。

 その後、沖縄戦時、石垣島の宮良集落に駐屯した海軍の特攻艇部隊である第23震洋隊(隊長:幕田稔大尉)の特攻艇格納庫壕跡や特攻艇出撃用のさん橋跡、また第23震洋隊の兵舎が置かれた外本御嶽を見学しました。

特攻艇格納庫壕跡

 宮良集落に駐屯した第23震洋隊は、付近の住民から食糧を徴発するなどしました。これを拒む住民に対し、幕田隊長は抜刀して刀を振りかざし、「集落を焼き払うぞ」などと脅したため、現在も集落の人々にはよく思われていません。

 また、幕田隊長は戦後、沖縄戦中に石垣島に不時着した米軍機の乗組員の米兵捕虜を惨殺した罪(石垣島事件)によりBC級戦犯として処刑されました。

特攻艇出撃用のさん橋