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【東京大空襲76年】「東京大空襲を語り継ぐつどい」(東京大空襲・戦災資料センター開館19周年)

 まもなく昭和20年3月10日の東京大空襲から76年となりますが、東京大空襲・戦災資料センター開館19周年を記念しオンライン配信された「東京大空襲を語り継ぐつどい」を視聴しました。

オンライン配信の冒頭

 同センターでは毎年この時期に「東京大空襲を語り継ぐつどい」を開催していますが、昨年はコロナの影響で中止となり、今年はオンラインでの配信というかたちとなりました。

 内容は、戦争体験談「ガラガラ、ガラガラ、猛火 焼夷弾 私は逃げて 逃げて 命をつないだ」(東京大空襲体験者の白石哲三さん)、講演「今、戦争体験と向き合う―戦後76年の現実から考える」(センター館長の吉田裕さん)、報告「戦災資料センタ―この一年の動き」(センター学芸員の比江島大和さん)、そしてセンター名誉館長の早乙女勝元さんの挨拶というものでした。

 白石さんは、3月10日にB-29が来襲し家族7人が4班に分かれてバラバラで逃げたこと、お姉さんたちは母親の「暗いところを目ざして逃げなさい」という忠告に基づき暗い方暗い方へと逃げ、気づいた時には春日部にまで避難していたという話、奇跡的にも家族全員無事だったが、その後の避難先である大森でも空襲に見舞われ焼け出されたことなど、貴重なお話しを伺うことができました。また東京の地図や空襲の映像、空襲を描いた絵などを用いつつ、視覚的にもわかりやすくお話しして下さいました。

お話しされる吉田館長

 吉田さんは日本近現代史を長年にわたって研究され、『日本軍兵士』(中公新書)などのご著書でも知られる著名な歴史学者でもありますが、けして堅苦しくなく、ご自身の体験に基づきながら笑い話も交えつつお話しして下さいました。

 特にお話しの冒頭、先般お亡くなりになられた東京大空襲体験者でもある半藤一利さんの言葉をひきつつ様々な戦争体験の語られ方を紹介するとともに、戦争体験を忘れようとした戦後まもなくの人々の精神性や、語られてこなかった戦争体験、戦後76年という時の流れとそこにおける戦争体験の継承の難しさ、戦争関係の博物館などの展示のあり方など、様々なことを伺うことができました。

 オンライン配信は14日までとなっており、現在も申し込み可能ですので、ぜひご視聴下さい。

 詳細は以下よりご確認ください。