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令和3年3月3日~6日 新基地建設のため沖縄南部からの土砂採取に反対するハンストへの連帯行動

 現在、沖縄では辺野古新基地の埋立工事が進められています。

 これまで防衛省の計画では、埋立用の土砂は主に県外で採取し沖縄に運搬して使用することとなっていましたが、沖縄県による県外土砂規制条例制定の動きもあり、沖縄県内で土砂を採取する方針に切り替わりました。それにより現在まで土砂採取がおこなわれている本部半島のみならず、今後は沖縄南部でも土砂の採取が計画されるようになりました。

 ところが沖縄南部は沖縄戦の最激戦地であり、土砂採取地一帯は戦跡国定公園に指定され、今なお遺骨収集が行われ、収骨されている状況です。つまり沖縄南部で採取される土砂には沖縄戦犠牲者の遺骨が含まれている可能性もあることから、3月1日から6日まで、遺骨収集ボランティアのガマフヤーの具志堅隆松さんが沖縄県に対し工事中止を命じるよう求めるとともに、沖縄防衛局に土砂採取をやめるよう求め、沖縄県庁前でハンストをおこなっています。

 しかし考えてみれば、沖縄の人々にそうした苦闘を強いているのは、勝手な都合で沖縄に基地を押しつけ、また辺野古に新基地を建設しようとしている本土であり、端的にいえば政府・菅政権です。

 その意味において、具志堅さんら沖縄の戦いに本土の私たちが連帯するには、政府・菅政権に辺野古新基地建設をやめるよう求めることであるはずです。

 そこで3月3日から具志堅さんのハンスト最終日である6日まで、それぞれ1日のうちの限られた時間ですが、首相官邸前で具志堅さんら沖縄の戦いを紹介しながら座り込みや街宣をおこない、政府・菅政権に対し沖縄戦犠牲者に向き合い辺野古新基地建設を撤回するよう求めました。

 安倍前首相が硫黄島を訪れた際、地下に多くの日本兵の遺骨が眠っているといわれる自衛隊の滑走路にひざまずいたことは有名ですが、硫黄島の戦いの犠牲者への思いがそこまでありながら、沖縄戦の犠牲者のことは知らないし、遺骨がどうなってもいいということはないはずであり、特に保守を自認する政治家や政党こそ怒りを持つべきではないでしょうか。

 そもそも政府は戦後70年を期し、遺骨収集を「国の責務」と表現し、これまで以上に力を入れていく方針を打ち出しましたが、沖縄南部での土砂採取計画は、そうした政府方針と矛盾します。また沖縄戦における沖縄南部の米須での旧真和志村の住民による遺骨収集と「魂魄の塔」の建立が示しているように、戦後の沖縄の住民の歴史もいわば遺骨収集とともにあったわけであり、遺骨収集の軽視はすなわち沖縄の歴史の軽視といえます。

 それとともに、これは右や左を越えた人倫の話でもあります。

 沖縄南部には沖縄の住民や日本兵の犠牲者のみならず、戦った米兵の犠牲者もいれば、日本軍の軍属であった朝鮮半島出身者の犠牲者の遺骨も眠っています。そうした土砂を誠心誠意の遺骨収集と弔いのもと民生用の工事等で使うのならばまだしも、何の敬意も敬虔さもなく海の底に沈め、米軍基地の下敷きにするなど、人間としてやってはならないことです。

 付け加えるならば、新基地建設が進められている辺野古のキャンプ・シュワブ内にも多くの遺骨が強く反対します。

大浦崎収容所 今帰仁村住民の墓地なども見える

 すなわち辺野古崎周辺は沖縄戦時、大浦崎収容所として住民が収容された場所です。収容所における住民の暮らしぶりは厳しいものがあり、飢えやマラリアなど病気の蔓延で死者が続出し、埋葬されました。今帰仁村から連れて来られ大浦崎収容所に収容された住民の墓地もあり、そこも新基地建設であらたな基地となる予定です。

 こうした新基地建設を認めていいのか。強く反対します。

3月3日 官邸前での座り込み
3月4日 官邸前での座り込み
3月5日 官邸前での座り込み
3月6日 自民党本部前での街宣