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平成30年10月19日 フィリピン方面戦没者慰霊祭

 フィリピン・ダバオ市ミンタルにある旧日本人墓地にて「フィリピン方面戦没者慰霊祭」(主催:社団法人戦没者慰霊の会「櫻街道」)が開催され、参列しました。

 ダバオは先の大戦以前から多くの日本人が住み、日本人街が形成されていました。日本人移民はマニラ麻といわれる麻の栽培などをおこなったそうです。また先の大戦ではマレー上陸作戦、真珠湾攻撃にならんでフィリピン攻略作戦がおこなわれ、マッカーサー率いる米軍と激しい戦闘がおこなわれました。日本軍はマレーとフィリピンを占領し、東西から挟み撃ちするかたちでインドネシアなどの南方重要資源地域の制圧を目指したといわれています。

 戦争末期では米軍によるフィリピン奪還作戦がおこなわれ、フィリピン各地で激戦となりました。これにより日本が設定していた「絶対国防圏」は崩壊し、沖縄が急速に主戦場とされるとともに、本土決戦が現実化していきました。

 沖縄とフィリピン・ダバオは結びつきがつよく、ダバオへの日本人移民の半数が沖縄県出身者でした。そのため沖縄・摩文仁の丘には「ダバオの塔」があり、またダバオ・ミンタル日本人墓地には「沖縄の塔」が建立されています。

 ダバオ市ミンタルの日本人墓地は、平時で亡くなった日本人の墓地であるとともに、戦後、フィリピンで戦没した日本人・フィリピン人の御霊を慰霊する慰霊碑が建立され、今回の慰霊祭はそこでおこなわれました。

 参列者も日本人ばかりではなく、現地住民も多数参列しており、全ての戦争犠牲者の慰霊と日本・フィリピンの友好をはかる慰霊祭になったと思います。

 なお「櫻街道」は、東アジア各地で先の大戦の戦没者の慰霊祭や遺骨収容事業と、桜の植樹活動をおこなっています。

慰霊祭の様子
戦争犠牲者慰霊碑