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平成29年12月8日 日本の対英米開戦とアジア進出を考える街頭行動

 昭和16年(1941)12月8日、日本軍はマレー・コタバルへの上陸作戦を開始、その1時間後ハワイ真珠湾の米艦隊を奇襲攻撃し、先行する日中戦争も含め「大東亜戦争」「太平洋戦争」「アジア太平洋戦争」などといわれる大戦が始まりました。

 この大戦は、どちらかといえば対英米開戦とその後のアメリカを中心とする連合国との死闘が注目されがちですが、アジア太平洋地域から英米蘭を駆逐した上で日本が東南アジアに進出し、膠着し泥沼化する大陸戦線の打開と重要国防資源の日本への輸送など東南アジアを勢力圏とした総力戦の展開を目指すという「アジアの戦争」でもありました。

 「アジアの戦争」としては、戦中使用された「大東亜共栄圏」などといった言葉にも注意する必要があります。戦前から開戦後しばらく喧伝されていた「大東亜共栄圏」構想は、日本をアジアの盟主とする色彩が濃いため、昭和18年の大東亜会議やそこで採択された大東亜共同宣言にて改変され、アジア各国の互恵・平等が目指され、ビルマやフィリピンの独立が認められるなどしましたが、ジャワやセレベスなど重要地域は日本領とされるなど問題もありました。さらに戦況の悪化もあり、日本軍政下の東南アジアでは民生に大きな被害を出しました。

 日本が先の大戦で行ったこと、行おうとしたこと、そして連合国や東南アジアの植民地旧宗主国が行ったこと、行おうとしたこと、これらについて花瑛塾はアジアの視点から検討するべきと考え、本日都内各所にてその旨訴えました。街頭行動終了後、花瑛塾青年・学生寮神前にて全ての戦争犠牲者に黙祷を執り行いました。

 またアメリカ大使館前にて、トランプ大統領の対北朝鮮軍事的威嚇・外交的威圧を糾弾し、あくまで対話を追及するよう訴えるとともに、度重なる米兵犯罪や軍関連事故の再発防止と、日米地位協定を含めた歪な日米安保体制の改定を訴えました。

アメリカ大使館前

 同時に、渋谷・富ヶ谷の私邸を出発し首相官邸へと入る安倍首相の専用車と警護車両など首相車列をとらえ、安倍政権の悪政・無法の数々を糾弾し、首相官邸前の規制線内に推進し抗議行動を展開しました。

首都高霞が関ランプで総理大臣車列をとらえる

 安倍首相が強行する軍備拡大は、安倍首相が喧伝する「北朝鮮の脅威」なるものに裏付けられています。しかし、トランプ政権内部にも北朝鮮との対話を模索する勢力が存在するなど、安倍首相が叫び続ける「北朝鮮の脅威」なるものは本当に存在するのでしょうか。

 もちろん、北朝鮮のミサイル発射や核実験は、国連安保理決議に違反する重大な国際社会への挑戦ですが、北朝鮮のミサイルは宇宙空間を飛翔したのであり、さらにミサイルはアメリカに向けられていると北朝鮮自身が発言するなど、北朝鮮脅威論の根拠は不明です。安倍首相は北朝鮮の脅威なるものを利用し、政権への求心力を高めているに過ぎません。

 安倍政権が煽り立てる北朝鮮脅威論と、これに基づき突き進む軍備拡大路線は、北朝鮮問題の解決につながらないことは、これまでの北朝鮮外交の経緯が証明しています。

 私たちは、いまこそ安倍政権が進む道に未来はあるのかを考え直し、新たな政治を構築する必要があるはずです。

首相官邸前の規制線内に推進