未分類

令和2年2月1日 KAEI SEMINAR『国体論』と沖縄・アジア 講師:白井聡さん

 京都精華大学人文学部で専任講師として研究・講義をなさっている白井聡さんをお招きし、KAEI SEMINAR の講師にお招きし、「『国体論』と沖縄・アジア」とのテーマでお話しをお伺いしました。

セミナーの様子

 白井さんは主著の『永続敗戦論』や『国体論』などにおいて沖縄の問題を取り上げている他、様々な媒体での記事で沖縄の問題について発言しています。

 そのなかでも白井さんは沖縄について、敗戦を否認しアメリカに従属する「戦後の国体」の「構成的外部」にされたと分析し、沖縄に米軍基地が集中されることにより、「暴力としてのアメリカ」と「文化としてのアメリカ」の二面性が隠ぺいされ、「本土」では後者のみを楽しく消費している状況にあると厳しく指摘されました。

 また、アジアの問題としては、2年半前の米朝緊張について取り上げ、北朝鮮への圧力を叫ぶ安倍総理による国連演説は、朝鮮戦争の終結により「戦後の国体」が崩壊するくらいならば、むしろ朝鮮戦争が再開して欲しいという本音のあらわれではないかとします。

 その上で、こうした「戦後の国体」は「戦前の国体」と同じ歩みをしており、「戦前の国体」が70数年で崩壊を迎えたように、「戦後の国体」も早晩崩れ去れるのではないかとお話しされました。

 非常に刺激的で、また勉強になりました。講演いただいた白井さん、そしてご参加いただいた皆様に御礼申し上げます。

 次回の KAEI SEMINAR の予定が決まりましたら、またご案内させていただきます。