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令和3年9月1日 米海兵隊による普天間飛行場からのPFOS汚染水の放出について米国大使館に抗議

 8月26日、在沖米海兵隊は、普天間飛行場内で保管していた発がん性が疑われている有機フッ素化合物PFOSなどを含む汚染水を下水道に放出しました。この米軍の横暴に対し、沖縄県内では県民の怒りが募っていますが、私たちも米国大使館前にて抗議の声をあげました。

米国大使館前にて

 今回、米軍が放出したPFOS汚染水は、約6万4000リットルといわれています。なぜ米軍がこれほど大量のPFOS汚染水を保管していたのかよくわかっていませんが、在沖米軍施設で使用されている泡消火剤にPFOSなどの含有が指摘されており、それとの関連が考えられます。

 米軍は、PFOS汚染水について、これまで業者に処分を委託していたが財政負担が大きいとして、今年7月に入り日本側へPFOS汚染水を希釈処理した上で下水へ放出したいと打診してきました。沖縄県や普天間飛行場のある宜野湾市はもちろん、防衛省も放出しないよう米軍に求め、PFOS汚染水の処理をどうしていくか日米で協議が進められようとしているなか、米軍は突如として下水への放出を開始しました。

 米軍は、PFOS汚染水の濃度を日本の暫定目標値よりも低くなるよう処理しており安全だと説明していますが、日本の暫定目標値は放出の基準ではありません。そもそも日本には、PFOSなどの処理について明確な安全基準などは定まっていないそうです。しかも米軍が確実に処理したかどうか確認することもできないため、不安は全く解消されていません。

 PFOSなどは、下水処理場で除去することもできず、下水に放出されればそのまま海に流れることになります。自然界でほとんど分解されない物質でもあり、海を経由して様々なかたちで人体に蓄積していくことも考えられます。

普天間飛行場内で漏出したPFOSなどを含む泡消火剤を確認する米軍関係者:琉球新報2020.4.10

 これまでも米軍は、沖縄でPFOSなどを含む泡消火剤を飛散させています。また在沖米軍施設周辺の土壌からPFOSなどが検出されるなど、沖縄の人々は米軍により危険な状況にさらされています。

 「沖縄を守る」という米軍こそが、沖縄にとって何より危険であり脅威であるのが現実です。沖縄北部での米軍廃棄物の問題も含め、沖縄の自然を汚し、人々に危険をもたらす米軍は、今すぐ撤退すべきです。

※なお都内は現在、コロナ緊急事態宣言中であることから、抗議の時間を短くしたり、抗議者の人数を限定するなど、感染対策をとった上で抗議行動を行ないました。