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【東京大空襲76年】東京大空襲76周年 第15回朝鮮人犠牲者追悼会(東京大空襲朝鮮人犠牲者を追悼する会)

 東京大空襲から76年、東京都慰霊堂において東京大空襲76周年 第15回朝鮮人犠牲者追悼会(主催:東京大空襲朝鮮人犠牲者を追悼する会)が営まれ、東京大空襲で犠牲となった朝鮮半島出身者を慰霊追悼するため参列し、黙とう献花しました。

 東京大空襲では、様々な理由で日本に来ていた、あるいは強制動員により日本に連れられてきた朝鮮半島出身者も被害にあい、約1万人の朝鮮半島出身者が犠牲となり、負傷者は約4万人にのぼるといわれています。

 東京都慰霊堂には東京大空襲で犠牲となった人々の遺骨が安置されていますが、犠牲となった朝鮮半島出身者の遺骨も安置されており、毎年朝鮮半島出身者の犠牲者を慰霊追悼するため追悼会が開催されています。

 東京大空襲についてはいろいろな人が語り継ぎ、また各種の研究がなされ、平和学習などにおいても題材とされていますが、そこにおける朝鮮半島出身者の犠牲や被害についてはほとんど語られず、詳細な検証などもなされていません。広島・長崎への原爆投下と朝鮮半島出身者の被爆の体験についても同様のことがいえますが、それはあまりにも冷酷でむごい仕打ちです。

 東京大空襲における朝鮮出身者の犠牲や被害、その後の遺骨の奉還などについての研究は、李一満氏の論文「東京大空襲と朝鮮人」(『季刊戦争責任研究』第53号)が唯一まとまったものとしてある程度といえます。李氏は論文において、朝鮮出身者が渡日した背景や状況、朝鮮出身者の空襲被害に関する証言や体験談をまとめるとともに、公文書や東京都慰霊堂の資料などから朝鮮出身者の被害と犠牲、その後の遺骨の安置や引き渡しの現状などを分析しています。

 こうした東京大空襲における朝鮮半島出身者の犠牲についてもしっかりと語り継ぎ、さらなる検討や研究を進め、遺骨の引き渡しなども含め慰霊追悼していくべきです。

 また民間人をあえて狙い東京の下町地区に焼夷弾を投下した米軍の空襲は許されざる蛮行ですが、米軍の空襲の火の中には強制動員により連れてこられた朝鮮半島出身者が多数いたという日本の非道もまた許されるものではありません。そうした被害と加害の双方の歴史を忘れてはなりません。

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